当園のソース2種の販売を再開しました!ーAI化が進む今、なぜ手作業にこだわるのかー

September 1, 2018

というわけで、↑写真にあるように、今回のブログ記事のテーマは「人間の手」です。(この写真は、知り合いが娘さんと一緒にウチの畑に遊びに来た際に撮ったもの。かなり気に入ってます☆)

 

何を隠そう、僕は人間の手が大好きな「手フェチ」です(女性の手に欲情するという意味ではありません(笑))。初めましての人とお会いする時は、必ずその人の手を見ます(怪しいヤツに思われてたりして💦)。うまく表現できませんが、手を見ると、その人の人と也やそれまでの人生の軌跡を感じ取れるような気がするんですよね。

 

モノを作ったり、楽器を奏でたり、道具を使いこなしたり。人間の手の動きって本当に面白いし、神秘的だなあと思います。そして、当然、ウチで栽培しているベリー類も、出面さんたちと僕とで、大切に、丁寧に、手作業で一粒ずつ収穫して、出荷しています。

 

ベリー類全般は欧米原産の食べ物ですが、中世時代から20世紀後半くらいまでは、手で収穫するのが当たり前でした。だけど、AI化がどんどん進んでいる今の時代、世界的に見ると、ベリー類は機械で収穫するのが当たり前になってきています。

 

日本のベリー栽培農家で、機械を使って収穫しているところは恐らくないと思いますが(大規模な農園だと、選別作業は機械でやっています)、ブルーベリー・カシス・ラズベリーなどのベリー類を多く栽培している海外諸国(フランス、イギリス、アメリカ、チリ、ニュージーランドなど)では、日本の何十倍も広い面積で株を栽培して、機械で一気に収穫して海外に輸出しています。

 

↑カシスを収穫する最新式のトラクター。こんな感じで枝を揺らして実を落とし、中でふるいにかけて自動的に選別します。

 

↑こちらはブルーベリーを収穫する最新式のトラクター。1台で、ちょっとした家が一軒買えるくらいの値段(笑 日本とはスケールが違います。

 

なぜ日本では機械を使わず、海外ではガンガン使っているのかというと、それは、日本の一般的な畑の作付け面積に比べて、海外の作付け面積がケタ違いに大きいから。日本のように国土が狭くて農地の値段が高い国では、苗を植えつけることのできる畑の面積が自ずと小さくなっちゃうんです。(日本で一番規模の大きいベリー園が10haくらいなのに対して、アメリカ最大規模のベリー園が100haくらいあるので、その差は歴然です)

 

だから、日本のベリー園では、高い機械をローンを組んで買っても、ペイするのに長い年月がかかってしまい、全然採算が合わないんです。それに対して、アメリカやニュージーランドなどでは、山を丸ごと買って、大量の苗を植えて商売をしているツワモノの生産者もいます。それくらい広い面積で大量に作って大量に輸出すれば、高いトラクター代もあっという間にペイできちゃうってわけです。

 

それと、最近では、北海道原産のベリー、ハスカップも機械で収穫されるようになりました。それも、日本ではなく、カナダで。この情報、日本国内の生産者でも知ってる人はあまりいないみたいなんですが、6、7年前から、カナダ国内で「メープルシロップに次ぐカナダの特産品を作って世界に輸出しよう!」という気運が高まって、政府が日本のハスカップに目を付けたんです。で、ハスカップの苗を日本で直接買い付けて国内のサスカチュアン大学という国立大学に持ち帰り、予算をガンガンつぎ込んで品種改良を行ってきました。その結果、2くらい前に、ちょっとやそっとでは皮が破れない、機械で収穫できる改良品種の開発に成功し(ハスカップは皮が薄く潰れやすいため、これまで機械で収穫するのは不可能と言われていました)、今、カナダ国内で、海外に輸出するためのハスカップを作る農家の数が爆発的に増えてるんです。

 

この結果どういう現象が起きるかというと、本格的な収穫が始まる数年後には、単価の安いハスカップが日本市場にも大量になだれ込んでくることになります。たぶん、その辺のスーパーでも、添加物だらけの安価なハスカップジャムが販売されるようになるでしょう。

 

↑カナダで新たに開発された改良ハスカップの主力品種、オーロラ。日本のハスカップの倍くらいでかいです。この他にも新たに開発された数種類の苗が北米やヨーロッパで売買されています。

 

それで、ココからは当園の話。「こういう状況の中にあって、自分の商品にはどんな付加価値を付ければいいんだろう?どうすれば、自分にしか作れない商品を生み出せるんだろう?」と、自分なりに、足りない頭を絞って(笑)考えてみたわけです。でも、いくら考えてもなかなか答えが出ないんで、「AI化」をキーワードにネットで本を探して、めぼしいやつを片っ端から購入して読んでみました。

 

それで、だいたいどの本にも書かれていたのが、「機械が唯一再現できないのは人間の手の動き」だということ。これを知って、ピンときたんです!「じゃあ、人間の手じゃないと作れないものを作ろう!」と。

 

そんなわけで、当園では、昨今主流となっている改良品種よりもずっと前に開発された、昔ながらの品種を育てています。昔ながらの品種は皮が柔らかいので機械での収穫には向きませんが、その分酸味が効いていて、味が濃いの特徴。

 

それと、普通、海外では、株全体の実が完熟するのを待ってから機械を入れて収穫するんですが、なんせ実が熟れきってるんで、味がボケてて美味しくないんですよね。そこで、当園では、ひとつひとつの実の熟し具合を見極めながら、完熟果7対未熟果3くらいの割合で収穫するようにしています。(これは自分で編み出した収穫方法なんですが、僕はこれを「早摘み」と呼んでいます)。こうすることにより、酸味が適度に効いた、豊かな香りのソースを作ることができるんです。

 

↑こんな感じで、ウチが出荷しているベリーには、赤い未熟果が少量混ざっています。

 

こういう繊細な作業って、機械ではまずできません。人間の手だからこそ作り出せる価値だと自分では思ってます。完熟果と未熟果を選んで、バランスを考えながら収穫するのって物凄い手間のかかる作業なんですが、どうせなら思いっきり手間をかけて作ろう!ということで、出面さんたちにも協力してもらって、徹底した品質管理を行っています。

 

 

そんなこんなで、試行錯誤を経て商品化したのがこちらの「ブルーベリーのデザートソース」と「ブラックカシスのデザートソース」。加工する際は、香りが抜けないように少量ずつ火にかけ、果実本来の豊かな味わいを瓶のなかに閉じ込めています。

 

やっぱり、良いものを作ろうとすると、どうしても手間がかかっちゃうんですよね😥 で、当然、手間がかかれば、値段も一般的な商品よりは割高になっちゃいます😥 だけど、良いものを作ってお客様に喜んでいただけるなら、どれだけ手間がかかろうと一向に構わない、というのが僕のモノづくりに対するスタンスです。

 

ガツガツするのはみっともないんで、普段はあまり商売気を出さないようにしてるんですが、ここでは、商品に対するこだわりをたっぷりと書いてみました。だいぶマニアックな内容になってしまいましたが(笑、やっぱり、お客様には、こういったこだわりを知っていただいて、きちんと納得した上で商品をご購入いただきたいんですよね。ただ、何となく食べて「美味しかった~」で終わっちゃうのは勿体ないので。

 

これからも「人間の手」だからこそ生み出せる価値を追求していきたいと考えていますので、暖かく見守っていただければ幸いです。あと、時々、ブログの方も覗きに来ていただけると嬉しいです★

 

というわけで、今日はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございました!

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